良い悪いという判断と好き嫌いの評価はおそらく相関関係にあるのかもしれません。その人のその時の気分だったり価値観の違いで彼は良い人だから好きだとか、あいつは悪いから嫌いだといった判断がなされるのではないでしょうか。100%の善人も100%の悪人も世の中にはいないはずです。一人の人間には良い面と悪い面が必ずあります。何が良くて何が悪いのかは、人それぞれ基準があるでしょう。しかし、自分自身のことを振り返ってみれば、良いところと悪いところが見えるのではないでしょうか。
これは、人だけでなく、国や会社などにも同じことが言えるのかもしれません。つまり、完全な善も悪もなく、その時々の状況や環境あるいは見る角度によって色合いが異なるということなのでしょう。そして、周囲の人が、どの部分を見るか、あるいはどの角度から見るかによって良い悪いを判断し、好き嫌いの感情を持つことになるのではないでしょうか。そう考えると、普通だと思っていた自分自身も実は見る角度によっては嫌われる人かもしれません。また、仕事の評価が低い人でも、見方によってはみんなから好かれることもあるでしょう。一般的に良い人というのは、相手の気持ちに寄り添うことができる人と考える方が多いようです。しかし、それが仕事の仲間であれば知識、経験、技量、的確な判断力、使命感など職務上求められる資質と能力が第一に必要です。いくら人に優しいとしても、仕事上で関わる以上、業務をスムーズに遂行するスキルがなければ嫌がられてしまいます。ただ、だれにでも得手不得手あるので、簡単に人を良い悪いという判断は本来下すべきではないはずです。みんなそれぞれが関わる人の良いところを見て、サポートしてあげられるようになれば、とてもいい世の中になるのではないかと思います。ただ、一人一人が周囲を思いやる最低限の気遣いをすることは最前提です。常識マナーがなければ、どんなにいい部分をもっていても、相手にしてもらえません。